さつまいもコラム
さつまいもの保存方法|冷蔵庫がNGな理由と、常温での保存に適した温度・湿度
さつまいもをどこに置けばいいのか、どれくらい日持ちするのか。買ってから迷う方が多いところだと思います。
先に結論を書きます。丸ごとの生のさつまいもは、冷蔵庫ではなく常温の13〜15℃で保存します。切ったあとと加熱したあとは、逆に冷蔵か冷凍が正解です。
ただ、この「13〜15℃」という数字を調べていくと、資料によって微妙に違うことに気づきます。13〜14℃と書かれているもの、15℃と書かれているもの、湿度は80〜90%とするものと95%とするもの。私たちも川崎町のさつまいもを約1〜2ヶ月寝かせてから出荷しているので、この違いは他人事ではありませんでした。
調べてみると、数字が食い違うのには理由がありました。品種と、どれだけ長く保存するかで、最適な条件が変わるためです。この記事では、家庭での保存方法をひととおりお伝えしたうえで、その食い違いの中身まで、出典を示しながら書いていきます。
なお、すでに冷蔵庫に入れてしまったという方は、こちらの項目から先にお読みください。
結論:丸ごとは常温、切ったら冷蔵、加熱したら冷凍
迷ったときは、この3つで判断していただければ大きく外れないと思っています。
- 丸ごとの生のさつまいも … 洗わずに常温(13〜15℃前後)の冷暗所へ。冷蔵庫は避ける
- 切ったさつまいも … 水に浸けず、ラップで包んで冷蔵庫へ。早めに使い切る
- 加熱したさつまいも … 粗熱をとって冷凍。焼き芋にしてから冷凍すると扱いやすい
「丸ごとは常温なのに、切ったら冷蔵」というのが、少しややこしいところだと思います。理由は後ほど「なぜ13〜15℃なのか」で説明します。
保存期間の目安一覧
状態と保存場所ごとの目安をまとめました。あくまで目安で、芋の状態や置き場所の環境によって前後します。
| 状態 | 保存場所 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 丸ごと・土付き | 常温(13〜15℃) | 1〜2ヶ月 |
| 丸ごと・洗い済み | 常温(13〜15℃) | 数日〜1週間程度 |
| 丸ごと | 冷蔵庫 | 推奨しません(低温障害) |
| 切ったあと(生) | 冷蔵庫 | 1〜2日程度 |
| 切ったあと(生) | 冷凍庫 | 1ヶ月程度 |
| 加熱後・焼き芋 | 冷凍庫 | 1ヶ月程度 |
土が付いたままのものが最も長持ちします。洗ってしまうと表面の水分から傷みやすくなるため、食べる直前まで洗わないでください。
もう冷蔵庫に入れてしまった場合、どうすればいいか
この記事にたどり着いた方の中には、すでに冷蔵庫に入れてしまって「まずかったかな」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここを先にお答えします。
すぐに捨てる必要はありません
気づいたら、まず冷蔵庫から出して、常温の涼しい場所に移してください。日本いも類研究会は、さつまいもの貯蔵適温を13〜15℃・湿度80〜90%としたうえで、寒さに弱いため冷蔵庫での保存は避けるべきとしています(日本いも類研究会 Q&A)。
問題になるのは「長く置いた場合」です。一般的な冷蔵庫の野菜室は5〜7℃前後に設定されていることが多く、適温を大きく下回ります。香川県の資料には「サツマイモは 10℃以下に放置すると、内部が褐変、腐敗する低温障害が発生します」とあり、「5℃下で2週間後には低温障害がみられた」という報告も紹介されています。2週間近く入れていた芋は、次の見分け方で確かめてから使ってください。それより短い日数で、何日までなら大丈夫かを示した資料は、私たちが調べた範囲では見つけられませんでした。
低温障害が出た芋の見分け方
低温障害が進むと、次のような変化が出てきます。
- 切ったときに、断面に黒い斑点が出ている
- 皮が浮いたようになり、黒く変色している
- 加熱してもパサパサして甘くない
- 押すと柔らかい部分がある
黒い斑点や変色が出たものは、味の面ではもう戻りません。加熱しても甘みは戻らず、パサついた食感になります。
ただし、変色が一部にとどまっていて、異臭やぬめり、明らかな柔らかさがなければ、その部分を切り落として加熱調理に使うことはできます。酸っぱい匂いがする、汁が出ている、カビが生えているものは食べないでください。
使い切り方
低温障害が疑われる芋は、生のまま置いておいてもよくなりません。早めに加熱してしまうのがいちばんです。焼き芋にして粗熱をとり、1本ずつラップで包んで冷凍しておけば、1ヶ月ほどは持ちます。甘みが物足りない場合は、大学芋や天ぷらのように味付けをする料理に回すと気になりにくいと思います。
なぜ13〜15℃なのか — 低温障害という仕組み
さつまいもは熱帯原産の作物です。寒さに弱く、冷蔵庫の温度帯では細胞が傷んでしまいます。これが低温障害です。

10℃を下回ると何が起きるか
香川県の資料には、低温で傷みやすい青果物の「貯蔵最低温度」をまとめた表があり、サツマイモは10.0℃、症状は「腐敗、ピッティング、水浸状軟化腐敗」と書かれています(邨田、1977)。ピッティングは、皮の表面が小さくくぼむことです。貯蔵適温が13〜15℃とされていることも踏まえると、10℃を下回る環境に長く置くのは避けたほうがよいと考えています。
低温にさらされた芋は、内部が変色し、加熱しても甘くならなくなります。そして傷んだ部分から腐敗が進みやすくなります。「冷蔵庫に入れておけば安心」という感覚が、さつまいもに関しては逆に働いてしまうのが、ややこしいところだと思っています。
逆に、温度が高すぎるとどうなるか
高すぎる場合も良くありません。暖かい場所に置くと芽が出やすくなり、品質も落ちていきます。
また、あとで詳しく触れますが、千葉県の試験研究では貯蔵温度17℃の区で、焼きいもの品質評価が15℃の区より下がっています。「涼しすぎず、暖かすぎず」の幅が、思ったより狭いということだと受け止めています。
家の中で13〜15℃に近い場所の探し方
13〜15℃は、日本の住宅では秋と春なら室内、冬は工夫が要る温度帯です。
- 秋(10〜11月) … 台所の隅、廊下、床下収納など、直射日光の当たらない場所で足ります
- 冬 … 暖房の効いていない部屋は10℃を下回ることがあります。段ボールに入れ、新聞紙や発泡スチロールで包んで保温してください。屋外やベランダでの保存は避けてください
- 夏 … 常温での長期保存は難しくなります。早めに食べ切るか、加熱して冷凍に切り替えるのが現実的だと思います
正直なところ、家庭で13〜15℃を安定して保つのは簡単ではありません。産地の貯蔵庫を前提にした条件をそのまま家庭に当てはめるのは無理があります。ここは後述の「家庭とプロでできることの違い」で、あらためて正直に書きます。
9月〜10月はじめ、家がまだ暖かいときは
掘ったばかりのさつまいもが出回る9月は、家の中がまだ暖かい時期です。私の家では、2026年9月19〜21日に、クーラーをつけた部屋の段ボールの中が23.4℃、床下収納が21℃でした。9月29日にもう一度測ると、床下収納は20℃、湿度80%。9月の家では、13〜15℃には届きませんでした。
暖かすぎると、どうなるか。千葉県の指針には、紅はるかを貯蔵する温度を変えた試験について、こう書かれています。
1か月以上の11℃貯蔵では腐敗が発生し、18℃貯蔵では萌芽が始まることで、商品性が低下する。
千葉県「サツマイモ栽培技術指針」(令和5年3月)
18℃でも、1か月を過ぎると芽が出始めるということです。20℃の家では、それより早く芽が出ることも考えておいたほうが安全だと思います。20℃で何日たつと芽が出るかは、資料には書かれていませんでした。
そこで、この時期は次のように置くのが現実的だと考えています。
- 家の中でいちばん涼しく、温度が変わりにくい場所に置く。私の家では床下収納です。置き方は、下の「常温保存の基本手順」と同じです
- 1か月を目安に食べきる。週に1回は、芽が出ていないか、押して柔らかいところがないかを見てください
- 暑いからといって、冷蔵庫や野菜室には入れない。同じ指針に「9℃以下の長期貯蔵では変色や腐敗などの低温害」が出るとあります
- 食べきれない分は、焼いてから冷凍する(焼き芋の保存方法)
湿度80%は、日本いも類研究会の目安(80〜90%)の範囲に入っています。ただ、長く置くほど高い湿度のほうが傷みにくいという試験もあります(この下の「湿度75%と95%で、腐敗率はどれだけ違うか」)。
9月の芋は掘って間もないので、甘さもまだ控えめです。天ぷらや大学いもなど、甘さを足す料理に向いています(さつまいもが甘くない理由)。10月に入って朝晩が冷えてくると、床下収納も13〜15℃に近づいていくはずです。
寝かせ終わった紅はるかを、食べごろでお届けします。届いたら、この記事の置き方で保存してください。
いま、お届けしています
約2か月寝かせた紅はるかを、11月から順にお届けしています

訳あり品(ご家庭用)
容量で選べる
2kg・5kg・10kg
ご注文・お届けは1月ごろまでの予定
(なくなり次第終了)

正規品
サイズで選べる
5kg(M・L・2L)
ご注文・お届けは11月末までの予定
(なくなり次第終了)
※L・2Lは「洗い」と「土つき」から選べます
(Mは土つきのみ)
ネット上の情報で、温度と湿度が食い違う理由
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたかったところです。
さつまいもの保存を調べていくと、資料によって推奨される温度と湿度が違います。私たちも自分たちの貯蔵の参考にするために調べていて、これは何が正しいのだろうと迷いました。
まず、一般的に言われている目安
| 出典 | 温度 | 湿度 |
|---|---|---|
| 日本いも類研究会 | 13〜15℃ | 80〜90% |
| 一般的な解説ページ | 10〜15℃と書かれることが多い | 80〜95%と幅がある |
日本いも類研究会の数値は、品種を限定しない一般的な目安です。多くの解説ページが書いているのも、おおむねこの範囲だと思います。ただ、細かく見ていくと湿度の書き方には開きがあり、80〜90%とするものもあれば95%とするものもあります。
ところが、紅はるかに限ると条件が変わります
私たちが扱っているのは紅はるかという品種です。この品種を対象にした県の試験研究がありました。
千葉県農林総合研究センター 流通加工研究室の「高糖度サツマイモ『べにはるか』の長期貯蔵法」(実施期間2014〜2016年度、平成29年度試験研究成果発表会)です(千葉県 試験研究成果普及情報/PDF)。
この報告の要約は、次のとおりです。
高糖度サツマイモ「べにはるか」の長期貯蔵において、貯蔵期間を通して温度を15℃、湿度を95%RHとすることで、春先以降の焼きいもの過度な粘質化を抑制でき、塊根の腐敗率も低く抑えられる。
温度15℃、湿度95%RH。一般的な目安(13〜15℃・80〜90%)よりも、温度は上限寄り、湿度はかなり高めです。
13℃以下だと、焼きいもが「粘質化」するという報告
さらに、この報告の留意事項には、私たちにとって意外な一文がありました。
貯蔵温度は13℃以下では、貯蔵中のデンプンの糖化が進み、焼きいもは粘質化する。
報告に載っている貯蔵温度別のデータ(平成25年度)を並べると、こうなります。
| 貯蔵温度 | 腐敗率 | 甘味度 | デンプン含有率 | 県の総合評価 |
|---|---|---|---|---|
| 13℃ | 5% | 14.0 | 23.9% | △ |
| 15℃ | 0% | 12.6 | 28.6% | ○ |
| 17℃ | 0% | 12.8 | 26.2% | △ |
興味深いのは、13℃がいちばん甘い(甘味度14.0)のに、総合評価は△になっている点です。デンプン含有率が23.9%まで下がっており、報告が基準値(下限26.3)としている値を割り込んでいます。デンプンが糖に変わりすぎて、焼いたときにとろけすぎてしまう、ということだと理解しています。
「低く保つほど甘くなる。ただし甘ければいいわけではない」——これが、この報告から私たちが受け取ったいちばん大きな学びでした。焼きいもとしての食感まで含めて考えると、15℃あたりに落ち着くということだと思います。
湿度75%と95%で、腐敗率はどれだけ違うか
同じ報告には、貯蔵温度を15℃に固定して湿度だけを変えた試験(平成27年度)も載っています。通期で同じ湿度帯に置いた区を抜き出すと、次のようになります。
| 貯蔵湿度 | 腐敗率(6か月) | 腐敗率(8か月) | 県の総合評価 |
|---|---|---|---|
| 高湿度(95%RH前後) | 0% | 0% | ○ |
| 中湿度(85%RH前後) | 8% | 8% | △ |
| 低湿度(75%RH前後) | 21% | 37% | × |
8か月置いた時点で、湿度75%では37%が腐ってしまっている一方、95%では0%でした。

ただし、正直に補足しておきます。この湿度の試験について、報告では統計的な有意差までは示されていません(分散分析の結果は「有意差なし」と記載されています)。ですので「湿度が高いほど腐りにくいと科学的に証明された」とまでは、私たちは言えないと考えています。それでも県自身が総合評価として低湿度区を×としていることと、数値の開き方からは、湿度を保つことに意味がありそうだとは読み取れると思っています。
また報告は、実務上の注意としてこう書いています。
サツマイモ貯蔵庫において、春先以降にサツマイモ貯蔵量が減少することで、庫内湿度が低下しやすい。加湿器等で95%RH以上の高湿度を維持するよう努める。
貯蔵している量が減ると湿度が下がる、というのは実際に貯蔵庫を持っていないと出てこない指摘で、読んでいてなるほどと思いました。
なぜ資料によって違うのか — 品種と貯蔵期間で最適値が変わる
ここまでを整理すると、食い違いの理由はこう説明できるのではないかと考えています。
- 品種が違う … 一般的な目安は品種を限定していません。紅はるかは高糖度品種で、低温に置くと糖化が進みすぎます
- 想定している保存期間が違う … 家庭で1〜2ヶ月置く話と、産地で6〜8ヶ月置く話では、条件が変わります。長く置くほど、湿度の影響が効いてきます
- 工程が違う … 収穫直後に傷口をふさぐために高温多湿にする「キュアリング」という処理があり、こちらは30℃前後の高温です。貯蔵の温度と混ざって紹介されていることがあります
どれかひとつが正しくて他が間違い、という話ではないのだと思っています。前提が違うだけで、それぞれの前提の中では正しい。ただ、その前提が書かれていないことが多いので、読む側が混乱してしまうのだろうと感じています。
家庭とプロで、できることの違い
そのうえで、正直に書いておきたいことがあります。
ここまで紹介した15℃・95%RHという条件は、家庭で再現できるものではありません。加湿器で庫内を95%に保つような管理は、専用の貯蔵庫があって初めて成立します。
家庭で目指していただきたいのは、もっと手前のところです。10℃を下回らせないこと。洗わないこと。密閉しないこと。日本いも類研究会も、密閉すると多湿による腐敗を招くため注意が必要だとしています。この3つを守るだけで、1〜2ヶ月はじゅうぶんに持ちます。
私たちが寝かせているのは、お客様のお手元に届く前の段階です。届いたあとは、上の3つで足りると考えています。
常温保存の基本手順
1. 洗わない
土が付いたまま保存してください。洗うと表面に水分が残り、そこから傷みます。土は、食べる直前に落とせばじゅうぶんです。
2. 1本ずつ新聞紙で包む
寒い時期や寒い地域ほど効くひと手間です。包むのは何のためか、包み方と常温で置ける期間の目安は、さつまいもを新聞紙で包む理由と常温での置き方の記事にまとめました。
3. 段ボールや紙袋に入れ、風通しのよい冷暗所へ
ビニール袋は避けてください。湿気がこもって腐敗の原因になります。段ボールに入れる場合も、ふたは完全に閉めず、少し開けておくほうが安心です。
もみ殻が手に入る環境であれば、段ボールや木の箱にもみ殻を詰め、表面を乾かしたさつまいもを埋めて保存する方法もあります。温度変化を和らげてくれるので、寒くなる時期には向いていると思います。
土付きと洗い済みで、保存期間はどれだけ変わるか
スーパーで売られているさつまいもは、洗って出荷されているものが多くあります。見た目はきれいですが、保存という点では不利になります。
- 土付き … 1〜2ヶ月
- 洗い済み … 数日〜1週間程度
洗ってあるものを買った場合は、長期保存を前提にせず、早めに食べ切るか、加熱して冷凍するほうがよいと思います。私たちがお届けしているさつまいもも土付きの状態でお送りしているのは、この理由からです。
切ったあと・加熱後の保存
切ったあと(生)は冷蔵で1〜2日
切った断面から傷んでいくため、ここからは冷蔵が正解です。水に浸けっぱなしにすると水っぽくなるので、アク抜きをしたら水気を拭き取り、ラップで包んで冷蔵庫へ。1〜2日を目安に使い切ってください。
生のまま冷凍する
使いやすい大きさに切り、水にさらしてアクを抜き、水気を拭き取ってから冷凍用保存袋へ。重ならないように並べて冷凍します。1ヶ月ほどが目安です。解凍せず、凍ったまま加熱調理に使うほうが食感が保てます。
焼き芋にしてから冷凍するのがおすすめです
私たちがいちばんおすすめしているのは、この方法です。焼き芋にして粗熱をとり、1本ずつラップで包んで冷凍します。
食べるときは、冷蔵庫で解凍してから温め直すか、半解凍のまま「冷やし焼き芋」として食べるのもおいしいです。すでに加熱してあるので、甘みが引き出された状態で保存できるのが利点だと思っています。
傷んださつまいもの見分け方
捨てるべきか迷ったときの目安です。
| 状態 | 判断 |
|---|---|
| 表面に浅いシワ、少しの乾燥 | 食べられます。水分が抜けただけです |
| 切り口に黒い斑点 | その部分を切り落とせば食べられますが、味は落ちます |
| 皮が浮き、黒く変色 | 低温障害の可能性。加熱しても甘くなりにくいです |
| 押すと柔らかい、汁が出ている | 食べないでください |
| 酸っぱい匂い、カビ | 食べないでください |
| 芽が出ている | 芽を取れば食べられます。ただし味は落ちています |
じゃがいもの芽と違い、さつまいもの芽には毒性はありません。ただ、千葉県の指針は、芽が出始めることを「商品性が低下する」理由に挙げています。早めに食べてしまうのがよいと思います。
保存しているうちに甘くなる(追熟)とは、どういうことか
掘りたてのさつまいもは、実はそれほど甘くありません。時間を置くあいだにデンプンが糖に変わり、甘くなっていきます。これが追熟、あるいは熟成と呼ばれるものです。
家庭でできる追熟の目安
掘ったさつまいもを家で寝かせるなら、13〜15℃で1か月以上が目安です。何℃で何日置くか、私たちが掘った日から焼いて確かめた記録は、さつまいもの追熟(熟成)のやり方にまとめました。
私たちが約1〜2ヶ月かけている理由
私たちは、宮城県川崎町の佐々木さんが収穫したさつまいもを、約1〜2ヶ月かけて熟成させてから出荷しています。
ここまで見てきたとおり、ただ長く置けば甘くなる、という単純な話ではありません。温度が低すぎれば食感が崩れ、湿度が足りなければ腐敗が増えます。焼いたときにいちばんおいしい状態に持っていくために、期間と条件の両方を見ながら管理しています。
蔵王のふもとの寒暖差で育ち、1〜2ヶ月かけて熟成させた紅はるかを、商品一覧からお選びいただけます。サイズが混ざった訳あり品と、サイズを選べる正規品をご用意しています。
よくあるご質問
冷蔵庫の野菜室ならいいですか?
野菜室でも5〜10℃前後のことが多く、さつまいもには低すぎます。丸ごとの状態では、野菜室も含めて冷蔵庫は避けてください。
買ってきた袋のまま置いておいてもいいですか?
ビニール袋のままは避けてください。湿気がこもって腐敗の原因になります。袋から出して、新聞紙に包み直していただくのが安心です。
冬の寒い部屋しかない場合は?
段ボールに入れ、新聞紙を多めに入れるか、発泡スチロールの箱を使って保温してください。10℃を下回らせないことが目安です。屋外やベランダでの保存は避けてください。
芽が出てしまいました。食べられますか?
芽を取り除けば食べられます。毒性はありません。ただ味は落ちているので、早めにお召し上がりください。
どのくらい置けば甘くなりますか?
掘りたてなら、13〜15℃で1か月以上が目安です。くわしくはさつまいもの追熟(熟成)のやり方にまとめました。
参考にした資料
- 千葉県農林総合研究センター 流通加工研究室「高糖度サツマイモ『べにはるか』の長期貯蔵法」試験研究成果普及情報(実施期間2014〜2016年度/平成29年度試験研究成果発表会)
- 日本いも類研究会「さつまいもの保存方法を教えてください」
- 香川県「流通技術情報 青果物の鮮度保持システム(第8回)」(香川県ホームページ)
- 香川県「トピックス この時期の鮮度保持に関する注意点 -青果物の低温障害に注意しましょう-」(香川県ホームページ)
千葉県と日本いも類研究会の資料は2026年8月、香川県の資料は2026年10月に、原典にあたって確認した内容です。
まとめ
長くなったので、要点をまとめます。
- 丸ごとは常温13〜15℃、切ったら冷蔵、加熱したら冷凍
- 冷蔵庫はNG。さつまいもは寒さに弱く、低温障害を起こします(日本いも類研究会)
- すでに冷蔵庫に入れてしまったら、まず常温へ。5℃に2週間置いた芋では低温障害が見られたという報告がある(香川県の資料)。黒い斑点や変色が出たら早めに加熱して使い切る
- 洗わない、密閉しない、10℃を下回らせない——家庭ではこの3つで足ります
- 紅はるかの長期貯蔵では15℃・湿度95%RHが推奨されている。13℃以下では糖化が進みすぎ、焼きいもが粘質化する(千葉県農林総合研究センター)
- 資料によって数字が違うのは、品種・保存期間・工程という前提が違うため
さつまいもは、置き方ひとつで最後までおいしく食べられる野菜だと思っています。この記事が、お手元の一本を無駄にしないための助けになれば嬉しいです。
寝かせ終わった紅はるかを、食べごろでお届けします。届いたら、この記事の置き方で保存してください。
いま、お届けしています
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蔵王の麓・宮城県川崎町で育てた熟成紅はるかを、
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今年の収穫分は、なくなり次第販売終了です。
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ご家庭用にも、贈答用にもおすすめです。
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販売会社について
はじめまして。株式会社芦の口開発の小野瀬と申します。
宮城県仙台市太白区芦の口で地域コミュニティ事業としてさつまいもなどを販売する「芦の口小箱(あしばこ)」の運営と、不動産事業を営んでおります。
私たちは、宮城県川崎町の生産農家さんが大切に育てたさつまいもを、全国のお客様にお届けするため、この通販サイトを運営しています。
蔵王のふもとにある自然豊かな町で、ひとりの生産者がじっくり向き合って育てたさつまいも。鹿児島や茨城のような大産地ではないからこそ、ひとつひとつに目が届く。その良さを、もっと多くの方に知っていただきたい。そんな想いで販売のお手伝いをしています。
